こんばんは、オダシです。
普段は大学病院の臨床検査技師、医療系大学院生をやりながら、
医療系のトピックや臨床検査、病理・細胞診、研究について書いています。
新型コロナ対策がうまく回り始めたのか、中国本土での感染者の増加が一気に緩やかになりましたね。
日本もアメリカへの渡航時の14日制限も外れました。
最近はイギリスを含め、ヨーロッパでの感染症が増えているようですね。
前回に引き続きまして、研究に欠かせない「統計学」について書いていこうと思います。
今回は、先日の記事で、あとでまとめると言っていた、統計学で扱うデータの尺度水準(データの種類)についてまとめていきます。
データの尺度水準を知ろう
「統計学」で扱うデータの尺度水準は4つです。
- 名義尺度
- 順序尺度
- 間隔尺度
- 比尺度
これだけです。
それぞれが表すデータの意味は違います。
しっかり基本を押さえ、尺度の違いを理解していることは大切です。
SPSSなどの統計解析ソフトを使わずに、Excelだけで解析できてしまうこともよくあります。
では、それぞれについて解説していきます。
名義尺度
名義尺度は、分類や区分を表す変量(質的変量)です。
例としては、性別や職業、出身地などです。
特徴としては、それぞれのデータについて、順序や大小関係の要素を含みません。
順序尺度
順序尺度は、名義尺度と同様に分類や区分を表す変量(質的変量)です。
例としては、成績(秀、優、良、可、不可)や満足度(満足、普通、不満)などです。
特徴としては、名義尺度と異なり、それぞれのデータについて順序や大小関係を含みます。
間隔尺度
間隔尺度は、データの数値の差に意味がある変量(量的変量)です。
例としては、気温やテストの点数、西暦などです。
特徴としては、この尺度の比較には、加減法しか意味がないということです。
つまり、比較する際に原点を基準としない。
比尺度
比尺度は、データの数値の差に加え、その比率にも意味がある変量(量的変量)です。
例としては、速度や長さなどがあります。
特徴としては、この尺度の比較には、加減乗除法すべて使うことができます。
つまり、比較する際に原点を基準とする。
わかりづらいので比較しますと、
気温(間隔尺度):5℃と10℃の比較では、気温差は5℃ですが、気温比は2倍とは言えません。(言葉として定義されていない気がする…)
長さ(比尺度):5mと10mの比較では、長さの違いは5mで、長さの比は2倍です。(基準として、0mが原点となる)
といったような違いがあります。
言いかえると、比尺度の中に、間隔尺度が含まれているということになります。
この場合、比尺度の方が間隔尺度より水準が高いとなります。
補足すると、水準の高さは、比尺度、間隔尺度、順序尺度、名義尺度となります。
まとめ
今回は、統計学におけるデータの尺度水準についてまとめてきました。
おさらいします。
4つの尺度水準は
- 名義尺度
- 順序尺度
- 間隔尺度
- 比尺度
であり、
それぞれが持つデータの意味が異なる。
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