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細胞診 臨床検査

【基礎を学ぶ】細胞周期を徹底理解しよう! 問題解説 総論-12【第52回細胞検査士認定試験 一次筆記試験】(2020.6.16追記)

  こんばんは、オダシ(@OdaCM_T)です。

普段は大学病院の臨床検査技師、医療系大学院生(D1)をしながら、医療系トピックや臨床検査、病理・細胞診、研究について書いています。

 

この記事を書いているの私は、養成課程在籍時に 細胞検査士認定試験を、一回でパスしました。  

その後、大学院に進学し、 後輩たちの研究や学習のバックアップを行っています。  

学生たちから、こんな要望がありました。

一次試験の対策を始めたのですが、この知識で十分なのか分からないので解説してほしい。
男子学生
男子学生

というものです。  

 

前の問題はこちら(2019年度 第52回 総論-11.誤っている組み合わせはどれですか)      

次の問題はこちら(2019年度 第52回 総論-13.誤っているものはどれですか)

 

 

オダシ
オダシ
さっそく解説していきます

 

問題 総論-12【第52回細胞検査士認定試験 一次試験筆記】

オダシ
オダシ
問題文を見ていきましょう

 

12.細胞周期で誤っているものはどれですか.

A.G1期とは分裂の準備期である      1.A.B

B.S期はDNA複製が行われる         2.A.E

C.M期はp53によって抑制される     3.B.C

D.G2期は分裂の準備期である     4.C.D

E.M期は分裂間期である        5.D.E  

 

解答は2. A.E です。  

 

この問題のポイントは「細胞周期の把握」です。  

 

解説していきます。  

細胞周期の把握

オダシ
オダシ
細胞周期は高校生物の範囲でも学ぶものですが、細胞診を学ぶ際にも基礎となる部分です
 

 

今回は解説を加えませんが、細胞周期を制御する遺伝子(p53やCyclinなど)も併せて覚えるとGoodです。  

細胞周期を制御する遺伝子は、

言い換えると核分裂を制御する遺伝子なので、

免疫染色で遺伝子からのタンパクの局在を見てみると

例外はありますが多くが核に陽性を示します。(2020.6.16追記)

 

オダシ
オダシ
細胞周期について解説をしていきます

細胞周期

細胞周期は細胞の状態によって大まかに3分類されます。

  • 静止期(G0期)
  • 間期(G1期→S期→G2期)
  • 分裂期(M期)

細胞が分裂する際には ・・・M→G1→S→G2→M→G1→・・・ という順番で進んでいきます。  

 

多くの細胞は静止期(G0期)で存在し、 機能していることも知っておきましょう。  

 

ここまでは高校生物の復習です。

 

もう一度図を提示します。

図で頭に叩き込んでしまいましょう。

 

細胞周期が頭に入ったら、染色体の状態にも注目しましょう。

ここまで出来たらGreatです。  

 

続けてそれぞれの段階について解説していきます。  

 

静止期・G0期

静止期は細胞周期から外れた状態  

 

細胞が完全に分化するとほとんどの細胞が静止期に入ります。  

 

間期・G1期

M期の終了から、DNA合成期が始まるまでの期間  

 

S期に必要とされるタンパクが合成される段階で、細胞内の代謝が活性化されます。  

 

G1期の終わりに細胞周期のチェックポイント(G1チェックポイント)があることも理解しておきましょう。   

 

間期(DNA合成期)・S期

染色体DNAが複製される段階  

 

DNAヘリカーゼで二本鎖DNAを開き、一本鎖にした後、

DNAポリメラーゼがそれぞれに相補的な塩基を結合させる

ことで、二本鎖DNAが二つ得られる。  

 

この段階で細胞内のDNA量は通常の二倍量となっており、

複製の完了とともにS期は終了し、G2期へ移行します。  

 

S期における細かい知識としては、

原則的に

  • RNAの転写速度は低下
  • タンパクの合成速度は低下

例外的に

  • 中心体の複製が行われる
  • ヒストンの合成が行われる

ことを覚えておくとよいでしょう。    

 

間期・G2期

DNA合成期の終了から、M期が始まるまでの期間  

 

S期から移行し、タンパクの合成速度は上がり、

細胞分裂に必要な微小管もG2期に合成されます。  

 

G2期の終わりにはG2/Mチェックポイントがあり、

細胞がM期に突入するか判断していることは

押さえておきましょう。

 

分裂期・M期

有糸分裂と細胞質分裂が行われる期間

 

分裂期を理解するときには

  • 有糸分裂
  • 細胞質分裂

に分けるとよいです。

 

M期の前半、有糸分裂は

  1. 前期:染色体が凝縮
  2. 中期:核膜消失、染色体の赤道面配列(紡錘体形成)
  3. 後期:染色体が双極に移動
  4. 終期:染色体が脱凝縮、核膜形成

に分かれ、この順番で進行します。

 

M期の後半、細胞質分裂は基本的に、有糸分裂の周期から連続的に起こります。

 

問題解説 総論-12

今回の選択肢を振り返りますと、

A.G1期とは分裂の準備期である

E.M期は分裂間期である

 

の選択肢が誤った選択肢となります。  

 

軽く訂正しますと、

 

G1期はS期(DNA合成期)の準備期間

M期は分裂期

 

となります。

 

細胞周期は病理・細胞診のみならず細胞生物学一般の基礎知識となります。基礎と侮らず知識の定着を完全に行いましょう。

 

まとめ:問題解説 総論-12【第52回細胞検査士認定試験 一次試験筆記】

今回は「第52回細胞検査士認定試験 一次試験筆記 問題 総論-12」についてまとめてきました。  

 

おさらいします。

  • 問題のテーマは「細胞周期の把握」です
  • 細胞周期は基礎知識として定着させましょう
  • 細胞周期を制御する遺伝子も併せて覚えると良いです

皆さんが、一次試験を無事突破することを願っています。

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こんばんは、オダシ(@OdaCM_T)です。 普段は大学病院の臨床検査技師、医療系の大学院生をやりながら、医療系トピックや臨床検査、病理・細胞診、研究について書いています。 4月に入り、新年度が始まり ...

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こんにちは、オダシです。 普段は大学病院の臨床検査技師、細胞検査士、医療系大学院生(D2)をしながら、医療系トピックや臨床検査、病理・細胞診、研究について書いています。   私は臨床検査技師 ...

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