細胞診 臨床検査

【基本を押さえる】壊死の定義と種類 問題解説 総論-19【第52回 細胞検査士認定試験 一次筆記試験】(2020.7.12追記)

こんばんは、オダシ(@OdaCM_T)です。

普段は大学病院の臨床検査技師、医療系大学院生(D1)をしながら、医療系トピックや臨床検査、病理・細胞診、研究について書いています。

この記事を書いているの私は、養成課程在籍時に 細胞検査士認定試験を、一回でパスしました。

その後、大学院に進学し、 後輩たちの研究や学習のバックアップを行っています。

学生たちから、こんな要望がありました。

一次試験の対策を始めたのですが、この知識で十分なのか分からないので解説してほしい。
男子学生
男子学生

というものです。

 

前の問題はこちら(2019年度 第52回 総論-18.梗塞について誤っている組み合わせはどれですか)

 

次の問題はこちら(2019年度 第52回 総論-20.中間径フィラメントに分類されないものはどれですか)(2020.7.12追記)

 

オダシ
オダシ
さっそく解説していきます

 

問題 総論-19【第52回細胞検査士認定試験 一次試験筆記】

オダシ
オダシ
問題文を見ていきましょう

19.誤っている組み合わせはどれですか

1.凝固壊死 ― 心筋梗塞

2.乾酪壊死 ― サルコイドーシス

3.融解壊死 ― 脳梗塞

4.脂肪壊死 ― 急性膵炎

5.出血性壊死 ― 肺梗塞  

 

解答は2です。  

 

壊死に関連する問題は例年出題されるため、

しっかりと押さえておきましょう。

本問のポイント

この問題のポイントは「壊死の種類の把握」です。

オダシ
オダシ
壊死に関連した問題は過去十年間でも複数回出題されています。出題される知識は限られるので、整理しておいて損はないでしょう

 

壊死の定義と種類

壊死とは、

自己融解によって生物の組織の一部分が死んでいく様子

と定義され、  

前問で扱った梗塞は、

壊死の中でも特に、

血流の減少、途絶によるものを指す。  

 

壊死一般の特徴は、

  • 細胞小器官の膜の崩壊
  • 細胞の膨化
  • 細胞膜の破壊

などがあります。

 

壊死にはいくつか分類があります。

細胞診に限らず病理業務全般では

肉眼所見と合わせて知っておくと

役立ちますので、この機会に学びましょう。

 

知っておくべき壊死は

  • 凝固壊死
  • 乾酪壊死
  • 融解壊死
  • 脂肪壊死
  • 出血性壊死

の5コです。

ほかにも

  • 壊疽
  • ゴム腫様壊死  

などがありますが、

特殊な壊死の形態なので

今回の説明からは省きます。

 

オダシ
オダシ
5コについて解説していきます


凝固壊死

凝固壊死の特徴は、死んだ組織が固形化することです。

組織内のタンパクが変性し、ゲル・固形化するために

壊死の様子が構造物として確認可能。

 

凝固壊死は多くの悪性腫瘍でみられる様式で、

心臓をはじめとする臓器の梗塞によっても生じます

 

乾酪壊死

乾酪壊死は凝固壊死と融解壊死の特徴を併せ持ち

結核や真菌の感染、その他外的要因によって生じます

肉眼的にカッテージチーズのような見た目であるため、

乾酪壊死と呼ばれます。

 

融解壊死

融解壊死の特徴は、死んだ細胞が酵素によって

消化・液状化することにあり

脳などの結合織の少ない臓器の梗塞や

細菌感染によって生じます

脂肪壊死

脂肪壊死の特徴は、脂肪組織にのみ見られる様式にあり、

リパーゼが脂肪を鹸化し、生じた脂肪酸に生体金属が結合し、

沈着することによって生じます。  

 

生体内のリパーゼは多くが膵臓由来のため、

膵炎などがあると、発生しやすくなります

 

慢性化した膵炎がX線で見つかるのは、

生体金属が沈着するためと考えられます。

 

出血性壊死

出血性壊死の特徴は、臓器の梗塞に由来する様式にあり、

臓器の静脈が閉塞し、還流血液が、

臓器実質や周囲の間質にあふれ出すことによって生じます

 

梗塞に由来することをおさえておけば

前問の梗塞の知識が生きてきます。

 

梗塞を生じやすい臓器で多く見られます。

 

 

問題解説 総論-18【第52回細胞検査士認定試験 一次筆記試験】

オダシ
オダシ
今回の選択肢を振り返ってみます

19.誤っている組み合わせはどれですか

1.凝固壊死 ― 心筋梗塞

2.乾酪壊死 ― サルコイドーシス

3.融解壊死 ― 脳梗塞

4.脂肪壊死 ― 急性膵炎

5.出血性壊死 ― 肺梗塞  


解答は2です。  

 

この問題は、

壊死の種類について、上記の特徴を

把握していれば、十分に対応できます。

 

誤っている選択肢について触れますと

2.サルコイドーシスは結核菌感染と同じく

肉芽腫性疾患ですが、壊死はみられません

背景の壊死成分の有無が両者の鑑別に

有効なので、頭に入れておきましょう。

 

まとめ:問題 総論-19【第52回細胞検査士認定試験 一次試験筆記】

今回は「第52回細胞検査士認定試験 一次試験筆記 問題 総論-19」についてまとめてきました。 おさらいします。

  • 問題のテーマは「梗塞の種類の把握」です
  • 過去10年間で複数回出題されているテーマです
  • 前問の「梗塞」と合わせて覚えると、定着しやすいと思います。

皆さんが、一次試験を無事突破することを願っています。

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こんばんは、オダシ(@OdaCM_T)です。 普段は大学病院の臨床検査技師、医療系の大学院生をやりながら、医療系トピックや臨床検査、病理・細胞診、研究について書いています。 4月に入り、新年度が始まり ...

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こんにちは、オダシです。 普段は大学病院の臨床検査技師、細胞検査士、医療系大学院生(D2)をしながら、医療系トピックや臨床検査、病理・細胞診、研究について書いています。   私は臨床検査技師 ...

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