https://odacmt.com

細胞診 臨床検査

【得点へ繋げる】EUS-FNAの特徴をおさえよう 問題解説 技術-5【第52回 細胞検査士認定試験 一次筆記試験】(2020.8.12追記)

こんばんは、オダシ(@OdaCM_T)です。

普段は大学病院の臨床検査技師、医療系大学院生(D1)をしながら、医療系トピックや臨床検査、病理・細胞診、研究について書いています。

この記事を書いているの私は、養成課程在籍時に

細胞検査士認定試験を、一回でパスしました。

 

その後、大学院に進学し、

後輩たちの研究や学習のバックアップを行っています。

 

学生たちから、こんな要望がありました。

一次試験の対策を始めたのですが、この知識で十分なのか分からないので解説してほしい。
男子学生
男子学生

というものです。  

 

前の問題はこちら(2019年度 技術-4.検体処理について誤っているものはどれですか)

次の問題はこちら(2019年度 技術-6.Papanicolaou染色について誤っているものはどれですか)(2020.8.12追記)

 

オダシ
オダシ
さっそく解説していきます

 

問題 技術-5【第52回細胞検査士認定試験 一次試験筆記】

オダシ
オダシ
問題文を見ていきましょう

5.超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)について誤っているものはどれですか。

 

A.下部消化管の病変には行われない             

B.病変内で穿刺針を上下に動かし細胞を採取する                                     

C.呼吸器および消化器病変とも感染対策が必須である                                    

D.内視鏡先端にはコンベックス型プローブが使用されている                                    

E.嚢胞部と充実部がある場合は、嚢胞部を優先して穿刺吸引する

                                     

 

選択肢は

  1. A, B
  2. A, E
  3. B, C
  4. C, D
  5. D, E  

で、解答は2. A, Eです。

 

2010年に保険収載されたことや

内視鏡の精度が向上したこともあり、

EUS-FNAを行う施設が増えました。

対応するための知識は

押さえておきたいところです。

本問のポイント

この問題のポイントは「EUS-FNAの特徴」です。

オダシ
オダシ
現状で実施している施設は限られますが、特徴をおさえておけば、導入する時に対応しやすくなります

EUS-FNAの特徴

EUS-FNAについては

押さえておくべき知識は

  • EUS-FNAの概要
  • EUS-FNAの利点
  • EUS-FNAの適応と禁忌

これらの項目は確認しておきましょう。  

 

オダシ
オダシ
それぞれについて解説していきます

EUS-FNAの概要

EUS-FNAは消化管を経由し、

超音波内視鏡で胸腹部の病変を

観察し、穿刺吸引を行い、

検体を採取する方法です。

 

超音波内視鏡下穿刺吸引法のことで、

Endoscopic ultrasound guided fine needle aspiration

を略してEUS-FNAと呼ばれます。

 

手術適応の判断に際して、

特に質的判断が難しい充実性腫瘤

に対して有効とされており、

腹部エコーやMRIでは観察しにくい、

膵癌や膵炎、内分泌腫瘍

などの膵臓の病変の鑑別に

対しても有効です。

 

使用機材については、

コンベックス型のプローブが

用いられることを押さえておきましょう。

 

手技については、

細胞検査士が行うことはありませんが、

他の穿刺吸引操作と同じく、

十分な量の検体を確保するために、

病変内で針を上下させ

細胞を採取します。

 

操作時には

他の穿刺吸引操作と同様に、

感染症のリスクがあるため、

感染対策は必須です

 

 

EUS-FNAの利点

EUS-FNAの利点はいくつかありますが、

代表的なものは知っておくとよいでしょう。

 

  • 高い正診率(75-95%ほど)
  • 開腹生検に比して低侵襲
  • 病変からの検体採取率が高い

といった点は特に大切です。

 

EUS-FNAの適応と禁忌

EUS-FNAは患者の治療方針に

大きくかかわることがあるため、

その実施に当たっては、

適応と禁忌を把握しておくことが必要です。

 

適応病変としては、

  • 膵腫瘤病変
  • 消化管粘膜下病変
  • 後縦隔腫瘤・腫大リンパ節
  • 腹腔内腫大リンパ節
  • 微小な体腔液
  • 副腎腫瘤
  • 肝腫瘤
  • 骨盤内腫瘤
  • 術後の吻合部病変

などがあります。

 

また2019年版の膵癌診療ガイドライン

よりますと、嚢胞性病変よりも充実性病変を

優先するとの記載があるため、

知っておいた方が良いかと思います。

 

 

一方でよく出題されるのが

禁忌ですね。

  • 褐色細胞腫
  • 傍神経節腫
  • EUSで描出されない病変
  • 消化管腔との間に血管や腫瘍が介在する病変
  • 出血傾向がある場合
  • 合併症リスクの高い病変(腫瘍の播種など)

などがあります。

 

 

オダシ
オダシ
EUS-FNAについては、出題される内容がある程度決まっているため、一度覚えてしまえば得点源になります

 

問題解説 技術-5【第52回細胞検査士認定試験 一次筆記試験】

オダシ
オダシ
今回の選択肢を振り返ってみます

5.超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)について誤っているものはどれですか。

 

A.下部消化管の病変には行われない             

B.病変内で穿刺針を上下に動かし細胞を採取する                                     

C.呼吸器および消化器病変とも感染対策が必須である                                    

D.内視鏡先端にはコンベックス型プローブが使用されている                                    

E.嚢胞部と充実部がある場合は、嚢胞部を優先して穿刺吸引する

                                     

 

選択肢は

  1. A, B
  2. A, E
  3. B, C
  4. C, D
  5. D, E  

で、解答は2. A, Eです。

 

この問題は、EUS-FNAの特徴をおさえておけば問題ありません。  

選択肢の中で、

A.下部消化管の病変には行われない

は大腸の粘膜下腫瘍は適応病変のため誤った選択肢となります             

                              

E.嚢胞部と充実部がある場合は、嚢胞部を優先して穿刺吸引する

2019年版の膵癌診療ガイドラインに則って考えますと、

充実部を優先するため誤りですね

 

まとめ:問題 技術-5【第52回細胞検査士認定試験 一次試験筆記】

今回は「第52回細胞検査士認定試験 一次試験筆記 問題 技術-5」についてまとめてきました。 おさらいします。

  • 問題のテーマは「EUS-FNAの特徴
  • 近年出題されるようになった比較的新しいテーマです
  • 馴染みが薄い分、出題範囲も狭いので押さえておきましょう

皆さんが、一次試験を無事突破することを願っています。

1

こんばんは、オダシ(@OdaCM_T)です。 普段は大学病院の臨床検査技師、医療系の大学院生をやりながら、医療系トピックや臨床検査、病理・細胞診、研究について書いています。 4月に入り、新年度が始まり ...

2

こんにちは、オダシです。 普段は大学病院の臨床検査技師、細胞検査士、医療系大学院生(D2)をしながら、医療系トピックや臨床検査、病理・細胞診、研究について書いています。   私は臨床検査技師 ...

-細胞診, 臨床検査

Copyright© OdaCM. T Blog , 2022 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.