こんばんは、オダシ(@OdaCM_T)です。
私は、養成課程在籍時に 細胞検査士認定試験を、一回でパスしました。
その後、大学院に進学し、 後輩たちの研究や学習のバックアップを行っています。
また、大学病院病理部で勤務した後、大学教員へ転身しています。
学生たちから、こんな質問がありました。
というものです。
目次
オススメの細胞検査士認定試験の勉強方法

細胞検査士認定試験は一次、二次の試験があります。
それぞれに特徴があり、
一次試験は
- 筆記試験 120問
- 画像試験 60問
二次試験は
- スクリーニング 25問(2021年度実施より)
- 同定 30問
- 標本作製手技(近年未実施)
- 面接 (近年未実施)
となっています。
いずれの試験においても、準備が大切です。
近年の細胞検査士認定試験は
二次試験で標本作製と面接が行われませんでした。
第55回以降の細胞検査士認定試験を受験予定の方は
細胞学会のHP(リンクはこちら)の確認を行うようにしましょう。
一次試験対策:オススメの勉強方法

個人的なオススメとしては過去問を5年分一通り解くことがよいと思います。
これが第一歩です。
語彙が分からないと認識するだけでも他の受験者と差をつけられます。
体験談として、 5年分に触れておくと、
類題(時には完全一致問題)が見られるため、本番での焦りが軽減されます。
一通り解き終わった後は細胞診ガイドラインなどで知識の深堀をしましょう。
筆記試験対策をしていく上での参考書はこちらにまとめています。
(現在は細胞診編のみ、後日解剖・病理関連も掲載します。)
参考までにですが、直近のガイドラインは2015年版と記載されており、10年以上前の情報となっています。
日本臨床細胞学会のHPより、補遺版(2022年版)が確認できますので、目を通しておきましょう。
筆記試験の過去問は日本臨床細胞学会のイエローページに掲載されるので参考までに…
筆記試験の解答は例年公表されません。
しかしながら、いわゆる裏解答の作成よりは
問題の深ぼりに務めた方が賢明です。
問題の正答を覚えるよりはどういう手順や知識を使って
問題を解くのかという方法を身につけることが重要です。
早めに対策を立て、行動することが重要です。
受験に際して信頼できる人がいればメンターをお願いするのも一つの手段です。
一次試験は筆記試験の割合が大きいです。
大問が6分類、合計120問です。
6分類の内容は、
- 総論
- 技術
- 胸腹水その他
- 呼吸器
- 消化器
- 婦人科
で、
それぞれ20問ずつ出題され、画像試験と合わせ、
合計で70%以上得点すれば一次試験は合格です。
注意事項としては、
近年、筆記試験の大問のいずれかの得点率が50%未満となると足切りが実施されるようになりました。
(次回実施されるという確証はありませんが、対策はしておきましょう)
6分類をまんべんなく勉強することが必要となり、試験対策の効率化が求められます。
画像試験は、典型的な画像を頭に入れておく必要があります。
加えて、二次試験と異なり、現物の標本がないため、希少症例が出題されることもあります。
特に骨軟部など非上皮系領域については
経験値がものをいう世界なので標本数が少ない施設では、
各種アトラスやガイドライン、他施設からの借用標本などで特徴的な細胞像を理解する必要があります。
細胞像の対策としては、細胞診セルフアセスメントが無難です。
また、血液検査学などで用いられるアトラスもピンポイント使用が可能です。
とはいえ、勉強を始めたばかりでは、
どの所見が重要か判別がつかないことも事実です。
一つ一つの疾患を覚えていってはキリがなく、
鑑別疾患まで網羅しようとすれば頭がパンクします。
実際に私がやった勉強法はフレームワークを作り、
疾患の特徴をまとめてしまうことです。
そのフレームワークは、
臨床情報として
- 好発年齢(小児、老年、特徴なしなど)
- 性差(性差の有無、比率など)
- 好発部位(特徴的か、全身どこでも発生するかなど)
- 発生頻度(希少症例か否かなど)
- 臨床的ピットフォール(CTやエコーで鑑別に挙がる病変など)
の5項目、
細胞像として
- 背景の所見(壊死性、炎症性、出血性など)
- 細胞集塊の所見(上皮性結合の有無・強さ、重積性の有無・強さ、特徴的な構造など)
- 細胞の所見(細胞の形、染色態度・強度、細胞間結合の強さ、N/C比など)
- 核の所見(核の形、染色態度・強度、クロマチンの分布など)
- 鑑別疾患(鑑別に有効な所見など)
の5項目を
重点的に整理するようにしていました。
フレームワークを作るときには、
実際の細胞診断報告書を参考にするとよいかと思います。
参考にするものがなければ私のものを使ってみてください。
項目の分け方に個人差はありますが、
実際の細胞診断報告書に記載すべき情報は
網羅し、頭に入れなければなりません。
報告する≒他人に伝える、教えるを前提にすると、自身の知識の定着も早まるため、
大量の細胞像をインプットし続けるだけでなく、
報告書を書いてみるなどのアウトプットすることも大切です。
さらに、鑑別診断を常に意識しながら勉強すると
所見の濃淡が理解できるようになり、
この能力は二次試験、あるいは臨床でも大いに役立ちます。
二次試験対策:オススメの勉強方法
二次試験の合否は、スクリーニングによって決まるといっても過言ではありません。(特に臨床経験が浅い場合)
特に近年の細胞検査士認定試験では、
標本作製手技、面接の試験がなかったこともあり、
鏡検で救われた受験者もいたようです。
二次試験のスクリーニング試験は配点が非常に大きいです。
出題される分野もおおよそ決まっており 、近年は、
- 子宮頸部 6問程度(近年ではLBC法の出題もあり)
- 子宮体部 2問程度
- 呼吸器(喀痰) 5問程度
- 呼吸器(擦過) 1問程度
- 消化器 3問程度
- 泌尿器 4問程度
- その他 5問程度
で、出題されています。
配点の大きい婦人科領域、呼吸器領域は外せない分野となります。
これらの領域は重点的に、スクリーニングの訓練を積みましょう。
二次試験対策=スクリーニング対策といっても過言ではありません。
呼吸器(喀痰)標本は小細胞がんの少数例など、
意地の悪い問題も出題されるため、注意が必要です。
一次試験終了後から二次試験までは2か月ほどしか期間がありません。
標本一枚当たりにかかられる時間が限られるため、
スクリーニング自体にスピード(一枚に5分以内)が求められます。
初学者や初受験の方がこの期間にスクリーニングに習熟し、
合格圏内に到達することは難しいと思います。(他施設の様子を聞く限り…)
そのため、受験することが決まった段階から、1日10枚程度、
慣れてきたら次第に枚数を増やしていき100枚程度/日の
スクリーニングをコツコツ積み重ねていくことが近道です。
領域をある程度網羅できていれば、7000枚程度の鏡検が合格に
必要な鏡検枚数かと思います。
一時は、1万枚ともいわれていましたが、個人的には
そこまでの枚数に届かずとも十分に合格は可能だと思います。
(さすがに3000枚を切ると厳しいとは思いますが、、、)
同定試験については、一次試験の画像試験のような勉強法がオススメです。
練度を上げていきましょう。
今回以降の細胞検査士認定試験では標本作製の試験があるかは不明ですが、
標本作製実技試験については、練習が必要です。
採点のポイントについては、二次試験が近づいたころに記事を上げます。
面接は、配点がありません。
自施設の特徴や自身の経験などを聞かれます。
無難に会話ができれば、問題ありません。
まとめ:検査士認定試験のオススメの勉強方法

今回は細胞検査士試験のオススメの勉強方法について書いてきました。
おさらいします。
一次試験対策
- 5年分の過去問を解く
- 典型的な細胞像を頭に入れておく
二次試験対策
- スクリーニングを欠かさない
- 典型的な細胞像を頭に入れておく
- 実技試験は練習あるのみ
皆さんが試験を突破することを祈っています。